湯灌の儀とは
湯灌とは葬送の儀式の中で最初に行われる儀式です。ただお身体を綺麗にするだけでなく、ご生前中の痛みや悲しみ煩悩などもお湯で一緒に洗い流してしまいましょうと言うことです。また、人は一日の終わりにお風呂へ入り、その日の汚れや疲れを洗い流して気持ち良く眠りにつきます。「一日の終わりに入浴する」という生前の習慣を反映し、一生の仕事を終えた故人への最後の癒しとして入浴をさせてあげるという意味も持ちます。
湯灌の流れ
清めの儀式とし、逆さ水を行って頂きます。逆さ水とは、水に熱いお湯を足しながら調整したぬるま湯のことで、通常お湯の温度を調整する場合にお湯に水を入れながら調整をしますが、これの逆を行うので「逆さ水」と呼ばれています。この逆さ水を故人の足元から胸元に向かってかけながら体を清めます。逆さ水をすくうひしゃくも右手ではなく逆の左手で持つのが作法です。これは「浄土の世界が逆さまになっている」という仏教の言い伝えから来ている「逆さごと」と呼ばれる作法です。又、この世とあの世の区別をつけるという意味もあるそうです。
その後はお肌をお見せすること無くボディーソープでお身体を、シャンプーリンスで頭髪を洗い流し、お拭き上げ後、爪切り、お化粧をさせて頂きます。お布団にご移動後着付け、旅支度を致しまして(ご宗派によりまして旅支度は御座いません)湯灌の儀は終了です。此れよりは、お棺をご用意しまして、ご納棺の儀へとお進みしてまいります。
故人様の供養になりますよう誠心誠意務めさせて頂きますので、宜しくお願い申し上げます
灯篭・蓮華をお供えする意味
<灯篭>
極楽浄土へ旅立たれるまでの道灯りとして
人は、亡くなられてから四十九日の間、旅をすると言い伝えられており、
その際に灯篭は“故人様の足元を照らす灯り”としてお供えするものであると考えられております。
大切な方が 『無事に極楽浄土へたどり着かれるように』 という思いを込めて、お供えください。
ロウソクの代わりとして
灯明(ロウソクの灯り)は、
古来『魔を払う、悪いものがよりつかないように』として灯したとされております。
近年では、安全を考えロウソクを常時灯すことはなくなってきましたが、
本来は亡くなられてから、四十九日の間、消してはならないとされていました。
灯篭を灯すことは、ロウソクの代わりとしての役割もあり、
みのり祭典では、低電力のLED電球を使った商品も、ご用意しております。
※画像はイメージです
<蓮華>
極楽浄土へお導き頂けることを信じて
蓮の花は極楽浄土に咲く美しい花とされています。
また蓮の花は、仏様の慈悲の心のあらわれと考えられており、仏様がお迎えに来られる際は、
必ず“蓮華座”と呼ばれる蓮の花の形をした台座に乗って来られると言われております。
仏様への感謝と 『大切な方を、無事極楽浄土までお導き頂けますように』 という思いを込めてお供え下さい。
三途の川を渡る舟として
人は、亡くなられてから四十九日の間かけて天上の世界へたどりつくとされており、
7日目には言い伝えとして有名な“三途の川”を渡ると考えられております。
この川を無事渡ることが出来なければ極楽浄土にたどり着けないと言われており、
蓮の花は、お舟がわりになるとされております。
『大切な方が、無事に三途の川を渡れますように』という思いを込めてお供え下さい。
※画像はイメージです
<供花>
葬儀の際に仏様や故人様におくるお花
供花(きょうか)は、地域や宗派により考え方は異なる場合もありますが、
本来、仏様や故人様を“送る”ためとされています。
ご出棺の際には、お棺に副葬品として、お供えしたお花を添えて頂き、感謝の心でお見送りください。
ご遺族に対する弔意を表すため
供花(きょうか)は、ご遺族に対する『弔意』を表すために“贈る”という意味あいもあります。
お勤め先・お取引先・ご親族・ご友人などから、ご遺族に寄り添う心を形にしたものです。
多くの供花が飾られることは、遺族の悲しみに寄り添う気持ちが伝わると同時に、
故人様の遺された人と人の“つながり” “縁(えにし)”を表すものとも言えます。
※画像はイメージです
お葬儀後の供物・供花について
お葬式の形態にもよりますが、供花は副葬品として3対~4対、
葬儀終了後の「ご自宅祭壇用」に1対~2対。
合計5~6対のスタンド供花をお奨めしております。
灯篭・蓮・盛篭などの供物は会館スタッフがご自宅までお届けします。